行政書士みうら国際法務事務所

<最良の解決策をご一緒に考えましょう>

内容証明郵便

内容証明郵便というのは「どんな内容の手紙を」「いつ相手に出したか」ということを郵便局で証明してくれるものです。内容証明郵便は、同じ文面のものを3通作って郵便局に差し出します。すると郵便局では、1通を相手方つまり郵便の受取人に送り、1通を郵便局に保存し、1通を差出人に返してくれます。大切な手紙や、後日のためにその手紙を出したことの証拠を残しておかなければならない場合には、内容証明郵便がよいのです。なお、平成24年10月より、郵便の業務は日本郵便株式会社が行うことになりましたが、郵便局における内容証明郵便の取扱いはこれまでと変わりありません。

 

<内容証明郵便の心理的効果>

内容証明郵便は「魔力」を持つといわれます。内容証明郵便には相手方を心理的に動揺させ、威圧する効果が生じます。内容証明郵便を出したところ、あれほど逃げ回っていた相手があっさり支払ってきた、あるいはこちらの言い分を認めてきたというケースはよくあります。内容証明郵便はよく利用されていますが、その大半は内容証明郵便の本来的効果を目的にしたものではなく、二次的な作用ともいえる心理的効果によって自分の要求を実現させる為に利用しているのです。

 

<内容証明郵便の規格>

まず用紙はA4サイズでもB4サイズでもかまいません。但し、B5サイズは小さいので避けたほうが良いでしょう。市販で赤枠付きの内容証明郵便専用の用紙もあります。手に入りづらい方はパソコンで作成して下さい。1行は20文字で、26行まで書けます。400字詰の一般の原稿用紙も規格に該当していますから使用できます。又、原稿用紙のような1文字ごとの枠は、あってもなくてもかまいません。縦書きでも横書きでもOKです。以前はB4サイズで赤枠付きの用紙を横に置いて、縦書きが主流でしたが、現代はパソコンで作成することが多くなり、A4サイズの用紙を縦に置いて、枠なしで、横書きで作成することが多いようです。

<文字・数字・記号>

内容証明郵便に使用できる文字は、きまっています。ひらがな・カタカナ・漢字・及び数字です。数字は123・・・の算用数字も、一二三・・・や壱弐参・・・の漢数字も使うことができます。英字は、氏名、会社名、地名、商品名等の固有名詞にだけ使えます。なお、英語等の外国語による内容証明郵便は許されていません。

<字数の計算方法>

①固有名詞

Coca-Cola   9字

コロナMARKⅡ2000ハードトップ  18字

②記号

%  +  m  1字

㎡  kg  2字

NO.  TEL.  3字

③かっこ

*前の( を1字として数え、後の )を数えません。

利息(年1割   6字   5分)とする。  6字 

④(1)(一)(ア)など、文字又は記号にかっこをつけたもの

*文中の序列を示す記号として認められるものに限り1字として計算し、その他の場合は2字として計算します。

(1)利息年1割         6字

(2)弁済期 平成○年○月○日  12字

貴殿は(2)の弁済期が過ぎても  14字

⑤傍点

*計算に入れません。

        ・・・・・・

私は貴殿に対し、金500万円を  15字    

<2枚以上のとき>

内容証明郵便は枚数に制限はありません。2枚以上になったときは、ホッチキスやのりで綴じ、そのつなぎ目に差出人のハンを押します。

これを契印または割印といいます。

 

<訂正>

決められた訂正方法はありますが、大切な郵便ですから、全文をきれいな状態にするのが良いでしょう。パソコンを使うのも方法です。

 

<差出人欄と受取人欄>

内容証明郵便の場合、手紙の冒頭か終わりに、差出人の住所氏名と受取人の住所氏名を書きます。次にハンの問題です。法律上、ハンはなくても有効ですが、「間違いなく、本人の意思で作成された」のだということを示すためです。横書きの場合は名前の右に、縦書きの場合は名前の下に押印します。

 

<タイトル>

タイトルは内容にあってさえいれば、どんなものでもかまいません。無難なものは「通知書」「通告書」です。返事のときは「回答書」がよいでしょう。

 

<時候のあいさつ>

時候のあいさつは書かないが普通です。

<資料や写真は同封できない>

もし、その他のものを送りたいのなら、別の郵便で出して下さい。

 

<封筒の書き方>

封筒の宛先及び差出人は、中にある内容証明郵便に書かれてあるものと完全に一致していないと、郵便局は受付しません。注意してください。差出人が2名以上の場合は、封筒にも各人の住所氏名を必ず書きます。封筒は封をしないで持参します。

 

<郵便局に持っていくもの>

1、手紙文   3通  *受取人の人数が3人なら5通

2、封筒    1通  *受取人の人数が3人なら3通

3、差出人の印鑑    *代理人の場合は代理人の印鑑

4、郵便料金      *2,000円以内が大半です。

 

<取扱い郵便局>

どこの郵便局からでも出せるというわけではありません。

あらかじめ電話をして、内容証明郵便を取り扱っているか聞いて下さい。

 

<配達証明>

内容証明郵便にしただけでは、当然には配達証明にはしてもらえません。配達証明にしますと、後日郵便局から「郵便物配達証明書」が送付され、これが証拠となります。

<完全同文内容証明郵便>

2人以上の受取人宛に完全に同一の内容証明郵便(受取人が連記されてあり、日付けその他すべて同一で、コピーしたものの意味です)を出す場合があります。郵便局に持って行く部数は、まず文面は受取人が増えた分だけ増やします。受取人が3名なら、受取人用3通、差出人用1通、郵便局用1通の、合計5通になります。封筒は当然ですが、表面には受取人1人ずつの住所氏名を書きます。

 

<代理人が出すとき>

代理人が本人に代わって出す場合の差出人欄は、上段に本人の住所氏名を書き、下段に代理人の住所と「山田○子代理人 鈴木○男」のように氏名を書きます。

 

<専門家に依頼する効果>

行政書士みうら国際法務事務所は内容証明郵便の作成及び郵便局からの差出し代行をお引き受けしています。適正で効果の高い文面になる他、差出人欄には、本人の住所氏名に加えて、「山田○子代理人 行政書士みうら法務事務所 代表 三浦俊雄  職印」となります。受取人はこの文面を見て、単に個人が差し出したものではなく、すでに専門家に業務を依頼していることを知り、その効果は格段に高まります。