行政書士みうら法務事務所

<最良の解決策をご一緒に考えましょう>

耐震基準/耐震診断/耐震診断助成金(補助金)

<耐震基準>

耐震基準とは、建築基準法において、最低限の耐震性能を保証する基準です。これまで地震による被害が出るたびに耐震基準は改正されてきました。耐震基準は昭和56年(1981)年6月1日と平成12年(2000年)6月1日に大きな改正がありました。昭和56年の改正は、昭和53年6月12日に発生した「宮城県沖地震」をきっかけになされました。また、平成12年の改正は、平成7年1月17日に発生した「阪神・淡路大震災」をきっかけになされました。特に「阪神・淡路大震災」はマグニチュードは7.3ながら、都市の直下型地震であり、最大震度は7で、死者・行方不明者は6,437人となってしまいました。

 

昭和56年5月以前の耐震基準(旧耐震基準)は、震度5程度を想定していましたが、昭和56年6月以降の耐震基準(新耐震基準)は震度6強を想定して決められています。

これによって、建物に必要な耐力が変わりました。従って、巨大地震(震度6強~7)の地震が発生すると、新耐震基準の建物のほうが倒壊する可能性は低いとされます。

このことにより、多くの自治体の耐震補助の条件は、旧耐震基準の建物となっています。

<平成12年6月の改正/新・新耐震基準>

平成12年6月1日の改正は、以前の新耐震基準と区別して、「新・新耐震基準」と通称されています。

この改正で、地盤調査、柱・梁等の接合部に金物を施工することそして、耐力壁の配置のバランスを考慮するようになりました。

 

「地盤調査」とは、地耐力に応じた基礎形状・仕様にするというものです。いくら上部構造が頑丈に作られていても、基礎や地盤が悪いと地震の際に、建物が傾いたり倒れたりしてしまいます。

「柱・梁等の接合部に金物」とは、木造の建物は接合部が弱点となります。地震の際に接合部が抜けたり外れたりして倒壊につながる可能性があります。たとえ筋かいがあっても釘ではあまり効果はないのです。そのために金物でしっかり固定するのです。

「耐力壁の配置のバランス」とは、主に地震力に対して建物は耐力壁で倒壊を防いでいます。このバランスが悪いと建物はねじれ破壊を起こしてしまうのです。

現行の耐震基準である「新・新耐震基準」は2004年(平成16年)10月23日に起きた「新潟県中越地震」で実証されました。この時の最大震度は7で、日本国内において、計測震度計で、「震度7」が観測された最初の地震でした。

 

地震災害で今もなお語りつがれているのが1923年(大正12年)9月1日に発生した「関東大震災」です。この時の死者・行方不明者は105,385人であり、日本の災害史上で最悪の震災となっています。

 

また、2011年(平成23年)3月11日に発生した「東日本大震災」はマグニチュード9、最大震度7で、日本での地震観測史上、最大の地震となっています。この地震による死者・行方不明者は19,000人余りにも及びました。また、この時発生した津波によって、「福島第一原子力発電所」の事故が起こりました。

<耐震診断>

「あなたが今お住まいの家の耐震診断を実施したほうが良い」と言われる理由があります。

「日本木造住宅耐震補強事業者共同組合」(木耐協)の報告によれば、昭和56年以降の「新耐震基準」により建築された建物の、実に85%の木造住宅の耐震性に問題ありとされています。

等級1.0以上の倒壊しないと診断されたのは、わずかに14.92%でした。残る85.08%は等級1.0未満であり、倒壊の可能性があると指摘されています。

 

<耐震等級>

耐震等級の例を挙げれば、等級1とは、評点1.0で、数百年に一度の大地震でも倒壊・崩壊しないレベルで、建築基準法に定める対策がなされているものです。等級2は評点1.25で、建築基準法の1.25倍の対策がなされているもの、そして等級3は評点1.5で、1.5倍の対策がなされているものです。

逆に対策が不十分な例として、評点0.7~1.0未満は倒壊する可能性があるとされます。さらに、評点0.7未満は倒壊する可能性が高いとされます。

<建築基準法と耐震診断>

建築基準法では、耐震計算する際に想定する地震を大地震と中地震の2段階に分けています。大地震とは、建物が建っている間に遭遇するかどうかという、極めてまれな地震(数百年に一度起こる震度6強クラスの地震)のことです。中地震とは、建物が建っている間に何度か遭遇する可能性のある地震(震度5強程度)のことです。

大地震時は人命を守ること、中地震時は建物という財産を守ることを目標とするのが建築基準法の考えです。

 

これに対し、耐震診断では人命を守ることに重点を置き、大地震への対応という1段階のみとし、「大地震時に倒壊しない」ための耐震性確保を目標に据えています。

<一般的な耐震診断の費用>

耐震診断の費用は各事業者により、差があります。設計図面の有無及び診断内容により、通常7万円以上となっているようです。

また、耐震基準に適合していると判定された建物には、「耐震基準適合証明書」の取得が可能になります。有料で2万円以上とされています。

この耐震基準適合証明書を提出することにより、築20年以上の中古住宅取得時に、住宅ローン、登録免許税、不動産取得税、固定資産税の軽減の制度を受けることができます。また、地震保険の割引制度も適用可能です。

 

<無料耐震診断>

以下の条件に該当すれば「無料耐震診断」が可能となる場合があります。

1、木造在来工法(木造軸組工法)であること(その他は該当しません)

2、昭和25年から平成12年5月までの建築確認申請であること

3、売却の目的でないこと

4、現在住んでいること、または一時的に空き家であること

5、日本全国が対象ですが、地方においては、山村ではなく、

耐震診断をする事業者が存在している地域であること

*この無料での耐震診断を明確に表明しているのは国内では一組織のみです。また、無料に該当しなかった場合の耐震診断費用は54,000円以上としています。

 

<木造住宅(建築物)耐震診断助成金(補助金)申請>

現在、全国の自治体(各市町村)において、木造住宅(建築物)耐震診断助成金(補助金)の支給が広く実施されています。対象は大半が旧耐震基準、即ち、昭和56年(1981年)5月31日以前に建築確認を取得した木造住宅となっています。

多く見られる例は、「実際の耐震診断にかかった費用の1/2、かつ、上限金額は5万円程度」とされるものです。但し、埼玉県坂戸市における、平成27年10月現在の最大の耐震診断助成金は13万円となっています。

*申請する最低条件として「各種税金に滞納がない」こと、及び違法建築ではないことを条件としている自治体がほとんどのようです。


<耐震改修補強助成金(補助金)>

各自治体は、「耐震診断助成金(補助金)」と、さらに、「耐震改修補強助成金(補助金)」を支給している例も多数見受けられます。この補強助成金は耐震補強の設計費も含まれます。旧耐震基準によって建てられた木造住宅が対象で、改修費用の1/2または、 1/3相当で、かつ、最大50万円という例が多いようです。但し、埼玉県坂戸市における、平成27年10月現在の最大の耐震改修補強助成金は60万円となっています。この助成金を支給しているのは、「耐震診断助成金」を支給している自治体のうちの1/3程度です。また、この支給はずっと続けられるのではなく、予算の残っている限りとする自治体が多いようです。また、申請を受け付ける最低条件として、耐震診断助成金と同様に「各種税金に滞納がない」こと、及び違法建築ではないことを条件としている自治体がほとんどのようです。

 

*行政書士みうら法務事務所では、各地域の耐震診断実施会社(事務所)と協力し耐震診断助成金(補助金)申請代行を承ります。また、耐震診断を予定する住宅の所在地を指定していただければ、助成金制度の有無のほか、他の組織の対象となり、無料となる可能性があるのかも回答します。

 

<耐震診断後の耐震補強工事>

木耐協の報告によれば、平均的な耐震補強工事金額は130~180万円とされています。

いわゆる住宅の設備等のリフォームはさかんになされています。確かに見た目の美しさはとても良くなります。また設備もグレードアップし、さらに使いやすくなります。

リフォームで200万円以上かかることは珍しくありません。しかし、それと同等の費用をかけても、耐震診断をし、耐震補強をすることは、自分や家族の命を守ることに直接つながっています。リフォームに比べて、高いと感じますでしょうか、それとも割安と感じますでしょうか。また、耐震改修補強助成金を支給している自治体もあり、その対象に認定されるならば、少ない費用で工事ができることになります。

旧耐震基準によって建てられた木造住宅はもとより、新耐震基準によって建てられた住宅においても耐震診断をしておく必要はあるでしょう。設計図通りでなく、施工不良になってしまったり、年月の経過によって、耐震基準を満たさなくなっている場合もあります。尚、平成12年6月以降の住宅、即ち「新・新耐震基準」に該当するものは対象外となります。

 

政府の「地震調査委員会」によりますと、2007年から30年の間に、マグニチュード7クラスの直下型地震が発生する確率は70%とされています。これまで数多くの地震を経験してきた我が国では、国の指導の下、起こる可能性の高い巨大地震に対して、耐震列島を作ろうとしています。ご自宅はむろんのこと、所有する「空き家」においても、まずは耐震診断をして、現在の状況を把握しておくことは重要でしょう。

行政書士みうら法務事務所は、各地域の耐震診断実施会社(事務所)と協力し、依頼者が都市に滞在したままで、故郷に戻ることなく、実家の耐震診断を受けられるように、耐震診断を全国対応にて承ります。