行政書士みうら法務事務所

<最良の解決策をご一緒に考えましょう>

成年後見(法定後見)/ 休眠預金/ 家族信託

本年(平成25年)4月から金融期間のシステムが大きく変更された

事に気付いた方が大勢いらっしゃるのではないでしょうか。

 具体的な例でお話しします。


これまで、すでに認知症になっている親族の方の通帳を預かり、

ご本人の為に払い戻しをして来たとします。

 ところが、銀行が急に態度が一変し、「ご本人の意思である事を

確認します」と言い始めています。

銀行によっては、これからそのようにシステムを変更する場合も

あり得ます。

 ポイントは、印鑑を使って払い戻しをする場合の制限だという点

です。

逆を言えば、「銀行のキャッシュカードさえ作っておけば全く

問題は起こらない」という事です。

 但し、認知症にすでになってしまっている方は、キャッシュ

カードが作れないという現実があります。

 

妻が夫の通帳から払い戻すのも、全く同様の状態になります。

銀行間によっては、対応にバラつきがあるかも知れません。

 

銀行の「貸金庫」を利用している方も多いと思います。

これも注意する必要があります。

最低限「貸金庫を開けられる代理人」をあらかじめ指名して

おく必要があります。 そうしないと自分に万一の状態が発生

した時、開けられなくなってしまうのです。


休眠口座・休眠預金

ある一定の期間、預金の出し入れのない口座を休眠口座、その預金を休眠預金と呼んでいます。ゆうちょ銀行は5年、銀行は10年とされています。

この口座の数は極めて多く、1年間に実に1,300万口座あるとされています。少額のものが多いとされていますが、多額のものも含まれています。

その合計金額は、1年間に1,000億円以上に上るとの報告があります。


この休眠預金は、会計処理上、「雑益」となります。つまり、銀行の「利益」になってしまうのです。1口座が数百円程度の預金はいいとしても、1口座、数千万円の預金が銀行の利益になってしまうのは理解できないものです。

 

どうして、残高が極めて多額の預金口座が休眠預金になってしまうのでしょうか。

答えは預金者本人の死亡です。

つまり、相続人が預金のあることに気がつかなければ、休眠預金となってしまうのです。

 

皆さんは、金融機関は親切で、相続人を探して、連絡をしてくれるものと

思ってはいませんか。全く違うのです。決して相続人を探して、連絡などしてはくれません。

亡くなった方の口座が、払い戻しをされないで、5年、または、10年経過した時、その預金は確実に金融機関のものになってしまうのです。 

銀行から「法定後見人を決めて下さい」と言われた方も多いと思い

ます。

法定後見人とは本人を守る為の、国による、法律の仕組みです。

決して難しくはありません。

書類を裁判所に提出する為、「弁護士にしか頼めない」と

思い込んでいる方も大勢います。

ご親族の方でもできますし、行政書士もお手伝いできます。

 

裁判所での担当者は書記官です。 書記官の指示によって

必要な書類を集め、提出します。

現在はかなり早く法定後見の審判がでるようになってきました。

早いと、1ヶ月少し、遅くても3ヶ月程度で判断していただける

ようです。

かつては、4ヶ月、5ヶ月以上もかかるのがめずらしくも

ありませんでした。

 

依頼する場合は料金がかかります。

依頼のポイントは「高いか、安いか」ではありません。

「最速で、確実にできるか」です。

 

尚、法律事務所(この名称の使用は弁護士のみ可能です)は

法廷の中で、依頼者の代理人として争う事が本業です。

法務事務所(行政書士等)は法廷内での代理人は出来ません。

但し、法定後見の書類の作成支援及び提出は可能です。

 

国の指示によって、「料金は自由に設定して良い」とされて

います。 従がって、当然ですが、この書類の作成・提出の

費用は、依頼した相手(特に士業の違い)によって全く違う

 金額になる場合があります。

*注意→ 料金が高いから立派な内容の法定後見の資料に

     仕上がっている、ということはありません。

 

成年後見制度は本人の判断能力の程度によって、次のように区分されます。

1、判断能力が全くない場合   →後見

2、判断能力が特に不十分な場合 →保佐

3、判断能力が不十分な場合   →補助

      援助する側を 後見人・保佐人・補助人と呼び、本人を

  被後見人・被保佐人・被補助人と呼びます。

本人の判断能力の判定は主治医が担当します。 裁判所が用意した

診断書(成年後見用)に、本人の日常生活における状態を主治医に記入してもらいます。家族は判定しません。 

 

成年後見人は本人の身上監護と財産管理についての職務(後見事務)を行います。 この職務に関しては、成年後見監督人又は家庭裁判所から事務の報告や財産目録の提出を求められたり、本人の財産状況を調査したりするなどの監督を受ける事になります。

後見事務の監督は、家庭裁判所が選任した成年後見監督人が行う場合と家庭裁判所が直接行う場合の二つの方式があります。 どちらの方式によるかは、家庭裁判所が事案ごとに決めます。

 

家庭裁判所において成年後見人が決まると、職権にて東京法務局で、成年後見人になった登記と本人は被後見人の登記がなされます。

 

成年後見人は誰がなっているか

平成27年現在、成年後見人となっている方は3万人以上いるとされています。

その内訳は、以下のとおりです。

1、家族・親族・・・44.7%

2、司法書士・・・・23.2%

3、弁護士・・・・・18.6%

4、社会福祉士・・・10.6%

5、行政書士・・・・2.7% 

 

後見/保佐/補助/の区分

1、「後見」とは何でしょうか

 後見とは、本人の判断能力が全くない場合になされるものです。

家庭裁判所の後見開始の審判と同時に、本人(被後見人)を援助する後見人が選任されます。

 後見人は、日常生活に関する行為を除くすべての法律行為を、本人に代わってしたり(代理権)、取消したりできます(取消権)。

 

2、「保佐」とは何でしょうか

 保佐とは、本人の判断能力が著しく不十分な場合になされるものです。 保佐開始の審判と同時に、本人(被保佐人)を援助する保佐人が選任されます。

 被保佐人は一定の重要な行為(金銭の貸借・不動産及び自動車等の売買・自宅の増改築等)を単独ではできず、保佐人の同意が必要です。 又、同意を得ずにした行為は本人及び保佐人によって取消す事ができます。

 被保佐人は、本人の同意に基づいて、保佐人に代理権を付与できます。 その為にはその内容を確定し、別途「代理権付与の申立て」をする必要があります。

 

3、「補助」とは何でしょうか

 補助とは本人の判断能力が不十分な場合になされます。

補助開始の審判と同時に本人(被補助人)を援助する補助人が選任されます。 

 補助開始の審判を申立てる場合は、本人の同意を持って、その申立てと同時に、同意権や代理権の範囲を定める申立てをしなければいけません。 これを「同意権付与の申立て」「代理権付与の申立て」と言います。

 

以上、本人の能力の程度によって区分されます。

この区分は、医師の診断書に基づいて、家庭裁判所が決めます。

決して、家族や親族が決めるのではありません。

選挙権の回復

平成25年7月の参院選から、成年被後見人に対して、選挙権が回復しています。後見人は協力して、被後見人の権利を守る事が求められています。


家族信託

成年後見制度を補うことができる方法として「家族信託」があります。

成年後見人は、本人の判断能力が衰える前には財産の管理はできません。

家族信託の場合は、判断能力があるうちから、自分の希望する人に財産管理を任すことができます。むろん、判断能力が衰えた後も、受託者が財産管理を行うことができます。


成年後見人は法定代理人ですが、家族信託は法定代理人ではありません。また、成年後見人は身上監護も義務付けられています。


家族信託は、まず受託者として適任な親族がいなければできません。

そして、税金の問題があります。家族信託においては、財産の所有は受託者に移転します。従って、受託者に新たに税負担が生じます。信託は所有が移ったといっても、その財産を自由に使用・処分できるのではありません。ですから、税負担が重いと感じることがあります。


また、委託者にとっては、自分の所有でなくなることに対して、抵抗感を持つ方もいます。家族信託は万能のものではないことに注意する必要があります。

下の矢印をクリックすると、動画が始まり、音声が出ます。

[イメージ映像(成年後見・相続・遺言・遺贈(寄付)・死後事務委任・施主代行)]